王の愛したチーズケーキ「王の環」の開発秘話●HOME ●おぃすぃ〜ッ ●メディア掲載 ●王の環 ●メルマガ |
1815年のウィーン会議では「チーズの王様」に選ばれた「ブリー・ド・モー」を使って仕上げた濃厚で滑らかな食感のチーズケーキ
ブリ−チーズの中でも、フランスのモー地方(パリ近郊)で作られたチーズの王様と呼ばれる最高級のチーズです。1815年のウィーン会議で「チーズの王様」に選ばれたまさにフランスを代表するチーズです。また、食いしん坊で知られるルイ16世の大好物としても有名です。フランス革命のとき、逃亡中にも関わらず、ブリー・ド・モー食べたさに馬車を止めたために革命派に捕まったのだという逸話さえ残っています。使用される牛乳は無殺菌乳のみです。無殺菌乳から作るチーズと殺菌乳製のチーズとの大きな違いは、チーズの味に奥行きをもたらす事で、牛乳の中に自然に繁殖している様々な菌の作用で複雑な味をかもし出します。
「余はまさに極上の一品を発見した」
8世紀にブリー・ド・モーを最初に食べたと言われるシャルルマーニュ大帝の言葉
「ブリこそチーズの王であり、最高のデザートである」
ウィーン会議を主催し、オーストリアの宰相を務めたメッテルニヒの言葉
歴代の権力者ルイ16世、タレーランも愛好家として知られております
長文になるのですが、当チーズケーキの開発の過程と思いを記載させて頂きました。妥協をせず、時間をかけて最高のチーズケーキを開発したつもりです。是非、ご試食頂けますよう宜しくお願い致します。
素材の味を生かした最高級のチーズケーキを作りたいと考え、カマンベール、カッテージ、ゴルゴンゾーラ、ゴーダ、マスカルポーネ、キリ、ブリ―、モッザレラ、チェダー、パルジャミーノ等様々なチーズを食べ比べ、コク、風味の豊かさが最も優れていたブリ−チ−ズを素材とする事にしました。
ブリーチーズに就いて調査したところ、フランスのモー地方に限定された、無殺菌乳を使用した「ブリー・ド・モー」というチーズがチーズの王様と称される最高級のチーズである事がわかりました。
「ブリー・ド・モー」を使ったチーズケーキを幾つか試食したところ、
食感にざらつきと、えぐみ(渋味)の強さを感じました。中でも食感のざらつきはとても気になりました。
そこから、ブリ・ド・モーの「深み」、「コク」を最大限に引き出し、かつ「えぐみ(渋味)」が少なく、「滑らかな食感」を実現したチーズケーキの開発を開始しました。
☆ 開発 食感
ブリ−チーズの表面の皮の部分が強いコク、えぐみ、深みのもとになっています。 コク、深みをケーキに取り入れるため、表面の皮の部分もフードプロセッサーで砕き入れてみたところ、「臭み」「えぐみ」が強すぎ、かつざらざらの触感のチーズケーキが出来ました。
当ざらつきを改善するため、次はフードプロセッサーで更に長時間砕き、目の細かいふるいで3度濾した上で作ってみました。ざらつきは多少改善されましたが満足いくものではありませんでした。
次に、皮の部分だけを切り出し牛乳をベースにして煮出し、ふるいで濾す事により素材のコク、風味、えぐみだけをケーキに取り込み、ざらついた食感を取り除くことに成功しましたが、まだ少しの粉っぽさを感じました。
食感の最高点を追及する為、粉っぽさも取り除こうと考え、ふるいではなく布で複数回濾すなどをしましたが、粉っぽさは改善されませんでした。
☆ 開発 味
ブリ−チーズは熟成過程を経て、コク、えぐみ、深み(風味)を増していきます。 完全熟成の時期では、えぐみが強すぎたため、熟成の一歩手前でチーズケーキを作ってみました。えぐみは改善されたものの、肝心のコクと風味が物足りないチーズケーキとなってしまい、「ブリ−・ド・モー」の素材の良さを殺す形となってしまいました。
熟成前のチーズを使う事を諦め、完全に熟成したブリー・ド・モーに他の素材を混ぜる事により、えぐみ(渋味)の強さを改善する事にしました。
まず最初に、チーズと相性が良いとされている林檎を混ぜることにしました、林檎をプロセッサーで砕き布濾しした上で混ぜてみたのですが、林檎の甘味がかえってブリ−のえぐみを強調する結果となってしまいました。その後、オレンジ、桃、レモン等他の素材でも試してみましたが、結果は好ましいものではありませんでした。
そこで、「ブリー・ドーモー」に他のチーズを混ぜる事によって、えぐみを改善する事が出来ないかと考え、カッテージチーズ、モッツァレラチーズ、カマンベールチーズ、ゴルゴンゾーラ、パルジャミーノ、ゴーダチーズ、サワークリーム等を混ぜ合わせてみました。
コク、風味が落ちる。他の材料とのつながりも悪く食感も悪くなった
コク、風味が落ちる。もっちり感が強く、食感が悪い
濃厚な味わいでブリ−の「コク」「深み」と喧嘩してしまいマイナスに
といったように、10種類以上のチーズと混ぜ合わせてみましたところ、
「◯◯◯◯◯チーズ」(申し訳ありませんがチーズの種類は企業秘密とさせて下さい)と組み合わせた時には、「コク」「深み」を損なわず、「えぐみ(渋味)の強さ」を改善する事が分かりました。また「ブリー・ド・モー」と「△△△△△チーズ」を混ぜ合わせたところ、「コク」「深み」を損なわず、食感が滑らかになる(粉っぽさも改善される)事が分かりました。
その後、「ブリー・ド・モー」と「◯◯◯◯◯チーズ」と「△△△△△チーズ」の割合を何度も変えて試作を重ね、「コク」「深み」「えぐみ」「食感」のバランスが最も良い「ブリ−の黄金比率」を見つけ、自信をもって販売出来るチーズケーキの土台を完成させました。
ブリ−の「コク」「深み」を引き立てるようなシュクレ生地の開発を開始しました。アーモンドプードルをいれたシュクレや、発酵バターを使用したシュクレなど様々なシュクレを組み合わせてみましたが、いずれもブリ−の味と衝突してしまい、結果ブリ−の「コク」「深み」を殺す形になってしまいました。そこで、通常のシュクレ生地よりバターの分量、砂糖の分量を若干抑えたところブリ−の味を引き立てるようなシュクレに仕上がりました。さらに、シュクレの隠し味としてココア、りんご、はちみつ、ヨーグルト、紅茶等様々な素材を試してみましたが、ほとんどの素材はブリ−の味と衝突してしまいました。そこで、少量の塩を加えた所ブリ−の「コク」「深み」が更に強調される事が判明しました。結果シュクレは、甘さを控え隠し味に塩を入れた塩シュクレで決定しました。
従来弊社で使用している杏ジャムを使用しましたが、甘味が強すぎてブリ−の「コク」「深み」を殺す形になってしまいました。ベリージャム、オレンジジャム等様々なジャムを試してみましたが、多くはブリ−の「コク」「深み」を損なうもので相性はあまり良くありませんでした。甘味を抑えたタイプの杏ジャムにしたところブリ−との相性が良くなりました。その後、「甘味を抑えかつ通常より若干酸味の強い杏ジャム」と「ブリー・ド・モー」の組み合わせを試したところ、最初はブリ−の「コク」「深み」が口の中に広がり、その後少し遅れてから杏ジャムの爽やかな酸味が感じられました。また、当杏ジャムに若干のレモンを加えさらに爽やかさが増しました。結果、ジャムは通常より甘みを抑え、酸味を強くし、隠し味にレモンを加えた杏ジャムに決定しました。
50回以上の試作を重ね、辿り着いた自信のチーズケーキです。
どうか、ご試食の程宜しくお願い致します。
商品名 王の愛したチーズケーキ「王の環」(直径12cmホール販売)
商品 チーズの王様「ブリー・ド・モー」の素材の美味しさを最大限に
引き出した「深み」と「コク」のある滑らか食感のチーズケーキ
販売予定価格 1,580円(税込)
販売開始予定日 平成24年9月15日
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